借地契約期間が満了したら借地を返還するのか 更新するとしたら更新料の支払い義務はあるのか
2017/03/03
私は神奈川県川崎市で借地権・底地。相続の財産評価を専門とする不動産鑑定士、不動産カウンセラーの田邉勝也です。
このページでは「期間満了に伴っての更新料」について述べます。参考にして下さい
栄光神奈川鑑定 不動産鑑定士 不動産カウンセラー 田邉 勝也
TEL 044-589-5436 090-9564-6121
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1、借地契約期間が満了したら借地を返還しなければならないのか。
(1)契約が自動的に更新される「法定更新」
定期借地権ではない旧借地法、新借地・借家法での普通借地権での土地賃貸借では借地人を保護するために、下記①、②の場合には契約が自動的に更新されることになっています。・・・法定更新
①地主が事前に正当事由(自己使用等)を示しての更新を完全に拒絶する通知や地代、期間等の契約条件を変更いなけれ更新しない条件付きの更新拒絶通知のいずれもがないことが必要である。
②上記の更新拒絶通知ががなされても、借地人が契約期間満了後も引き続き居住している時に地主が遅滞なく意義を述べない場合更新後の契約内容は更新然と同じである。
(2)地主と借地人との合意すれば更新できる「合意更新」
この「合意更新」での語彙事項が多いのは更新料であります。適正な更新料の請求であれば合意できるが、法外な金額での請求の場合は簡単に合意は出来ず裁判に持ち込まれることもある。
よって、借地契約期間が満了した場合は借地期間の終了ではないので地主からの一方的な立退き請求を受けることはない。
2、更新料は必ず支払わなければいけないのか
(更新料とは何なのか)
更新料の性格については明確な定説はなく下記の理由が挙げられている。
① 更新後の地代の一部の前払金であると
② 契約期間中の地代が一般的に適正とみられる地代(経済地代)に対して低額であることからその不足分を補充するものである。
③ 地主が契約更新についての異議権を放棄することへの対価等のがある。
(合意がない場合)
借地人が「更新料を支払う」という合意をしていない場合は更新料を支払う必要はない。
更新料を支払わなくても契約を更新(法定更新)することは出来ます。ですから更新料の不払いが原因で借地契約が解除されることはない。
ただし、借地契約の経緯、現行実際支払い地代との関係と今後の賃貸借契約を円満に推進させる為に適正な更新料を支払っている場合が多い。
長所・・更新料の支払いはない
短所・・地主との関係がまずくなる可能性がある。
(2)「更新料を支払う」という合意がある場合
更新料支払いの合意が例えば土地賃貸借契約書に「賃借人は更新時に更新料を支払う」という特約があった場合は当然支払うべきです。しかしその更新料が法外な金額での提示であれば一方的に合意するのでなく、交渉して下げてもらうべきです。
この特約がある場合で支払いがなかった場合は契約解除要因になるとしている。
3、更新料の相場は幾らなのか。
更新料の算定については明確な決まりはないが、実際に支払われる更新料とその土地価額(実勢価額)に対しての割合がでている。大都市及び周辺地域では更地価格の3%~6%が多い。
4、法外な更新料を地主から請求された場合の対処法
地主の更新料の請求には合意せず、不動産鑑定士の「更新料調査」の調査をしてもらい、借地権に強い弁護士に地主との交渉を委託する。地主の方が交渉に応じなければ調停に持ち込むことになる。方向としては法外な更新料は修正され、上記の適正な更新料に落ち着くことになる。
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